幸せと癒しのフォーチュンレッスン

第110回
平等院

こんにちは。フォーチュン・カウンセラーのレイリィアスです。
今回は宇治市にある藤原氏ゆかりの寺院、平等院(びょうどういん)です。10円硬貨にもなっている平等院は、古都京都の文化財のひとつとして世界遺産に登録されています。
宇治は京都の南側にあり、別荘地として栄えていた場所でした。源氏物語の主人公の光源氏のモデルとされる平安貴族、源融(みなもとのとおる)が実際に宇治に別邸の「宇治院」を所有していたといいます。その後、宇治院は摂政として権勢を振るった藤原道長の手に渡り、「宇治殿」となりました。

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源氏物語の全54巻のうち最後の10巻は「宇治十帖(うじじゅうじょう)」と呼ばれ、宇治が主な舞台になっています。
源氏物語では光源氏の別荘が宇治川のそばにあるのですが、藤原道長の別荘の場所と一致しているんだとか。紫式部は、藤原道長の娘で後の一条天皇の皇后になる藤原彰子(ふじわらのあきこ/しょうし)の家庭教師役になっていました。そんな経緯から紫式部は宇治にあった藤原道長の別荘をモデルに源氏物語の宇治十帖を書いたのではないかといわれています。
宇治川に架けられた朝霧橋のたもとには、悲しい恋物語「宇治十帖」の中心人物である匂宮(におうみや、におうのみや)とヒロインの浮舟(うきふね)の像が建てられています。


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平安時代後期の日本では、天皇や貴族をはじめ民衆に至るまで仏教に帰依していました。その頃には疫病や自然災害が多く起こり、死に対する不安が広がったことで極楽浄土への憧れが生まれ、浄土信仰が流行した時代でした。
そんな中、藤原頼通が、父である藤原道長の別荘宇治殿をお寺に改め、平等院を創建したことが平等院の始まりです。
浄土の宮殿をイメージした阿弥陀堂(鳳凰堂)は阿弥陀如来を安置し、極楽浄土の様子を表現することで、悠久の歴史の中、静かな池の中にまるで浮かぶように建っています。創建時の名称は「阿弥陀堂」でしたが、正面から見た姿が、翼を広げた鳥のように見えることと、屋根の上に一対の鳳凰が据えられていることから、江戸時代の初期よりいつしか「鳳凰堂」と呼ばれるようになりました。堂内には天人や鳳凰、唐草文様が描かれ、天井から66個の銅製の鏡が吊られていて絢爛豪華な世界が広がっています。
ご本尊の阿弥陀如来坐像は高さ約2.5メートルもありますが、こちらは平安時代最高峰の仏師であった定朝(じょうちょう)が手掛けた仏像として現存する唯一の作品で国宝に指定されています。
その後平等院は、藤原氏の繁栄と共に数多くの堂宇が建立され、美しい伽藍が造営されましたが、戦火などによって荒廃してしまいました。室町時代に浄土宗の僧、栄久が再興を行い、現在は浄土宗の浄土院と天台宗の最勝院が維持する単立寺院となっています。
平等院は平安時代後期の仏像や絵画を今に残す、とても貴重な建築物なのです。


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平等院は創建から千年以上の古刹とあって、境内には歴史を感じる見どころが多数あります。こちらの梵鐘(ぼんしょう)は滋賀の三井寺、京都の神護寺と並んで日本三名鐘の一つといわれています。
三井寺の鐘が音色の美しさ、そして神護寺の鐘が銘文の見事さで讃えられるのに対し、平等院の鐘は獅子や天人などの浮彫が施されていて、その形や装飾の美しさが最大の魅力とのことです。庭園にあるこの梵鐘は複製ですが、国宝である実物は、平等院創建と同時期に鋳造と推定されていて、ミュージアムに展示されています。毎年大みそかの除夜の鐘だけは、一般参拝者が鐘をつけるチャンスがあるのだそうです。平安時代の音が聞こえてくるのでしょうか。ぜひチャレンジしてみたいですね。


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境内を巡ったあとは、平等院ミュージアム「鳳翔館(ほうしょうかん)」に行ってみましょう。ミュージアムでは、鳳凰堂の屋根に設置されていた鳳凰や、初代梵鐘(国宝)、十一面観音像、雲中供養菩薩像26体などの貴重な文化財や創建当時の鳳凰堂内部を再現した部屋などが展示されています。中でも注目なのが「雲中の間」です。鳳凰堂中堂内の三方の壁に並ぶ52体の雲中供養菩薩像(国宝)のうち、半数をここに展示しています。高さ50〜70センチほどの菩薩像たちは、ポーズもさまざまで、楽器を演奏していたり、舞を踊っていたり、厳かに合掌していたり、いろんな持ち物を持っていたりと、見ていて飽きないたくさんのキャラクターたちに溢れています。これが本当にユニークなので、自分のお気に入りのキャラを見つけてみるのもいいですね。
見学後のミュージアムショップでは、お守りや根付けなどの雑貨、書籍、文具、化粧雑貨やお茶などが販売されているのでお土産にぜひ。


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平等院観光では歴史的に関係が深い平等院の塔頭(たっちゅう)である浄土院(じょうどいん)と最勝院(さいしょういん)も一緒に巡ってみましょう。塔頭とは、禅宗寺院で、祖師や門徒高僧などが亡くなられた後、その弟子が師の徳を慕い、大寺・名刹に寄り添って建てた塔や庵などの小院のことです。
浄土院は1492年〜1501年に浄土宗の僧である栄久上人(えいくしょうにん)が平等院の修復のため、平等院の境内に創建したといわれています。


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そしてもうひとつの塔頭、最勝院(さいしょういん)は1654年に住心院の僧が平等院に移り、その庵を最勝院と号したのが起源といわれています。1662年に大津・円満院の兼帯所になりました。現在は、天台宗系の塔頭で、浄土院と共に毎年交代で平等院を共同管理しているそうです。


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また、藤の花は、藤原氏の家紋「下がり藤」のモチーフですが、平等院は藤の名所としても知られています。阿字池をのぞむ平等院の藤は、樹齢約280年ともいわれる「砂ずりの藤」と呼ばれ、4月下旬から5月上旬頃には見事な藤の花を鑑賞することができます。訪れたときはちょうど藤の花のシーズンだったので、多くの参拝者の方々が藤の花の写真を撮っていました。藤の花は幻想的で雅ですね。
平等院の境内では他にも春には桜やつつじ、夏にはスイレン、百日紅、秋には紅葉、冬にはサザンカ、室町椿・・など四季折々の花々で迎えてくれるので、どの季節に訪れても楽しめます。まさに美しい花たちは、極楽浄土にはなくてはならない演出です。


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平等院の鳳凰堂の御朱印はこちら。ほかには阿弥陀如来の御朱印もあります。
御朱印の中央上に押してあるスタンプは鳳凰です。鳳凰は伝説の鳥で「平和な世にだけ現れる幸せを運ぶ鳥」といわれ、鳳凰堂のシンボルになっています。今の時代、鳳凰が現われてくれるような世の中になっていくといいですね。



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参拝の後にはデザートを。
今でも人気の宇治茶ですが、豊臣秀吉の時代にはとても有名になり、偽物が出回るようになったそうです。そこで豊臣秀吉は宇治郷の宇治茶師たちが扱うお茶だけを「宇治茶」と認定し、宇治茶を保護したとのこと。これはGood jobですね。本当に素晴らしいものは未来にちゃんとしたかたちで残していかないと。
おかげさまで、宇治に来たらおいしい宇治茶と甘味で癒されます。

宇治市は街の雰囲気がゆるやかで、癒しの空気を感じる素敵な場所でした。平安貴族たちが好んで別荘地にしていたのがよくわかります。歴史の息吹を感じながら散策し、おいしい物をいただいて、本当に素晴らしいヒーリング系のパワースポットでした。また何度も訪れたい場所です。ありがとうございます。

次回は「浮御堂」です。
お楽しみに。