マイルーム
第53回
“面白がって” 生きていますか?
あなたは人生を“面白がって” 生きていますか?
数年ぶりにある方を訪ねた時、私は思い切ってその方に「人生で大切な生き方って何ですか?」と質問しました。
そうしたら人生の大先輩であるその方は「いろいろあるけれど、“面白がって”生きることじゃないかな」と笑って教えてくれました。
“面白がる”というのは、ただただ楽しむということとも違うそうです。
楽しむとは、文字通り目の前にある出来事を受け入れて喜びを感じることでしょう。
もちろんこれもとっても大切ですよね。
私もよく「楽しむ」という言葉を使います。
一方で、“面白がる”というのは、自らの視点や想像力を働かせて、ちょっとした出来事や新しい視点に価値を見いだし、そこに好奇心を抱くことを指すのだと思います。
つまり、物事を「自分なりのフィルター」で眺めること、そしてそこに新しい何かを見つけて楽しむことだと言えるでしょう。
例えば、外出する時に雨が降っていると、私は「髪が広がるからイヤだな」とか「洋服が汚れるとイヤだな」という考えがよぎってしまうのですが、みなさんはいかがでしょうか? でも、ここで“面白がる”という視点を持てば、雨の日の外出も気持ちが高鳴るものに変わるかもしれませんよね。
いつもと違う髪型にセットをしてイメージチェンジを楽しむ、とか。
また、目を閉じて雨の音にそっと耳を傾けてみると、思いがけず「なんだか癒されるな」と思うかもしれません。
そうやって自分の中にある発見のアンテナを広げると、“面白がる”ということにつながると思います。
大切なのは、どんなに小さなことでも、そこに面白さを見つける意識を持つことです。
“面白がる”というのは特別な才能や時間が必要なことではありません。
日々の生活の中で、ちょっとだけ視点を変えてみる。
それだけで世界の色合いがガラリと変わる。
そういうことだと思います。
また、ちょっとしたトラブルが起きた時も、「これをどうやって乗り越えたら面白くなるかな?」と視点を変えると、日常に変化が起こります。
また、物事が順調な時よりも、困難な状況や予想外の出来事の中でこそ“面白がる”ことができれば、大きな変化につながるでしょう。
ピンチが訪れた時も「これはむしろチャンスかもしれない」ととらえることで、心が軽くなるはずです。
“面白がる”というとらえ方は、本当にピンチをチャンスに変えてくれる力がありそうです。
また、“面白がる”ことは周りの人にも伝染します。
だれかが楽しそうにしていると、つられて笑顔になった経験はありませんか? あなたが“面白がる”ことで周りの人にもその明るいエネルギーが広がります。
それはまるで小さな波紋が広がっていくように、だれかの心を温かくしてくれるのです。
では、どうすれば“面白がる”感覚を日常に取り入れることができるのでしょうか?
まずは「なぜ?」と問うクセをつけることもおすすめですし、日常にある小さな変化を見逃さないこともポイントです。
いつもと視点を変えるだけで、これまでとは少し違う景色が見えてくるはずです。
人生は一度きりだからこそ、“面白がる”力を味方に付けて毎日をカラフルに彩ってみませんか?
どんな瞬間も自分だけのフィルターを通して見れば、きっと特別なものに変わるでしょう。
さっそく今日から、目の前にくる出来事を“面白がって”みてください。
もしかしたら、それだけであなたの人生が今よりもっと素敵に輝き出すかもしれません。
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原稿提供元 アカデメイア