ﾌﾛｲﾄの弟子であるﾕﾝｸﾞは､ﾌﾛｲﾄの考えを発展させ､予知夢などについても研究しています｡
私たちは生活の中で､無意識のうちに必要な情報だけを取捨選択しています｡例えば人と立ち話をしているときは､その話題に神経を集中していますから､相手が何を着ていたかなどをあまり覚えていない……ということがしばしばあります｡
つまり重要でないと意識が判断した情報については､ごく自然にｼｬｯﾄｱｳﾄしてしまっているのです｡
しかしﾕﾝｸﾞは､私たちの潜在意識は実際よりもはるかに多くの情報を吸収していると考えました｡そしてそれらの情報によって､潜在意識は独自の判断をしています｡その判断の結果を伝えてくれるのが､夢なのです｡
例えば､恋人と会って楽しい時を過ごしたとします｡表面的にはそれは､幸せ一色にいろどられた情報です｡しかしもし彼が浮気をしていたら､相手がどんなにうまくそれをｶﾑﾌﾗｰｼﾞｭしていたとしても､あなたの潜在意識は見逃しません｡ごくごく微妙な彼の変化を感じ取り､彼が他の女性と歩いている夢を見る……などの形であなたにﾒｯｾｰｼﾞを送ってくれることでしょう｡そして近い将来彼の浮気が露呈したら､あなたはその夢のことを､予知夢として解釈するはずです｡
つまり予知夢とは､現実の微妙な変化を感じ取った無意識からの､あなたへのﾒｯｾｰｼﾞなのです｡そしてこのﾒｯｾｰｼﾞに耳をすますことで､あなたは現実の生活の中でも判断ﾐｽをする可能性が少なくなり､希望や願望を達成できるようになるでしょう｡

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